用語集

遅筋線維

低い収縮速度と高い疲労耐性を持ち、長時間の持久運動を支えるタイプI筋線維。

別名: 遅筋・タイプI筋線維・I型筋線維・slow-twitch muscle fiber・type I muscle fiber

定義

遅筋線維は、収縮速度が低く、疲労しにくい特性を持つタイプIの骨格筋線維です。酸化系を主なエネルギー供給経路として使い、長距離ランニングや姿勢維持のように、比較的小さな力を長く出し続ける活動を支えます。

主な特徴

  • 収縮と力:速筋線維よりゆっくり収縮し、瞬間的な力より持続性を得意とします。
  • 酸素利用:ミトコンドリア、ミオグロビン、毛細血管が豊富で、有酸素代謝に適しています。
  • 疲労耐性:長時間の反復収縮でも機能を保ちやすい筋線維です。
  • 動員順序:低強度の運動では、低閾値の運動単位に属する遅筋線維から動員されます。

ランニングでの役割

長距離走では遅筋線維が走動作を支える中心になります。ただし、身体の筋肉が遅筋だけで構成されるわけではありません。ペース上昇、坂道、終盤の疲労によって必要な力が増えると、タイプIIaを含む速い筋線維も加わります。持久力トレーニングは、遅筋の酸化能力を高めるだけでなく、速筋側をより酸化的な性質へ適応させることがあります。

よくある誤解

  • 誤解:ゆっくり走れば遅筋の割合を自由に増やせる。
    整理:線維構成には個人差があり、トレーニングで変わりやすいのは線維の代謝特性やタイプIIxからIIaへの移行です。
  • 誤解:マラソンでは速筋は使わない。
    整理:加速、上り坂、終盤のペース維持では、遅筋以外の線維も動員されます。