用語集
低ナトリウム血症性脳症
急な血中ナトリウム低下に伴う脳浮腫によって意識変化やけいれんなどが生じる緊急状態です。
別名: 運動関連低ナトリウム血症性脳症・EAHE・hyponatremic encephalopathy
定義
低ナトリウム血症性脳症は、血中ナトリウム濃度の急な低下に伴って脳に水分が移動し、神経症状を起こす緊急状態です。持久系競技では、運動関連低ナトリウム血症に頭痛、反復する嘔吐、混乱、けいれん、意識変化などが重なったときに疑われます。
危険な兆候
- 行動の変化:受け答えが不自然、混乱する、歩行がふらつく状態です。
- 神経症状:強い頭痛、けいれん、眠気、意識レベルの低下が含まれます。
- 反復する嘔吐:飲水量が多い状況で続く嘔吐は、胃腸障害だけと決めつけません。
- 呼吸の異常:重症化すると肺水腫などを伴い、呼吸困難が現れる場合があります。
レース現場での対応
低ナトリウム血症性脳症が疑われる場合は、競技を直ちに中止して救護へつなぎます。脱水だと自己判断して真水や低張飲料をさらに飲ませると悪化する可能性があります。症状だけで熱中症や脱水と完全に区別するのは難しいため、医療者による血中ナトリウム測定と評価が必要です。意識障害やけいれんがある場合は救急対応を優先します。